育児休業に関する手続きのポイント
育児休業等を終了した際の標準報酬月額の改定
育児休業等を終了した日に、3歳未満の子を養育している被保険者が、職場に復帰した際に、所定外労働をしないことなどにより、賃金が休業前と比べて変動することがあります。このような場合に、標準報酬月額の改定を申し出ることができます。
では、事例で確認しましょう。
〔Q1〕 2等級以上の差がなくても手続きができるので しょう か?
〔A1〕 1等級の差であっても、手続きができます。
〔Q2〕 固定的な賃金の変動がないと、手続きができないのでしょうか?
〔A2〕 固定的な賃金の変動がない(残業代が減った等)場合であっても手続きができます。
□参考:育児休業等の保険料免除
育児休業等を開始した月から、保険料が免除されます。
具体的には、育児休業等を開始した月から最長で子が3歳に到達する日の翌月が属する月の前月分までの保険料が免除されます。
標準報酬月額の特例
「標準報酬月額の特例」については、あまりよく知られていなかったり、正確に理解されていないケースが非常に多い制度です。この制度は、3歳未満の子を養育する厚生年金の被保険者の標準報酬月額が、養育する前と比べて下がった場合、将来の年金額については、従前の高い標準報酬月額により計算してもらえるというものです
この説明だけでは、具体的にどのようなケースが該当するのかわからないと思いますで、具体例でみていきましょう。
〔事例〕
Aさんは、子が1歳になるまで、育児休業を とり、その後、職場に復帰しました。また、Aさんの夫であるBさんは、子どもが生まれてから、残業をしないで帰宅するケースが多くなりました。
〔Q1〕 夫婦2人(Aさん、Bさん)ともに、標準報酬月額の特例の申出ができるのでしょうか?
〔A1〕 できます。
〔Q2〕 子どもを扶養していない親についても、標準報酬月額の特例の申出ができるのでしょうか?
〔A2〕 できます。
〔Q3〕 転職した場合は、どのような手続きをする必要があるのでしょうか?
〔A3〕 転職した会社で再度申出を行います。
〔Q4〕 賃金低下の理由は、育児に関するものに限られるのでしょうか?
〔A4〕 どんな理由でも構いません。
〔Q5〕 もし、Aさんが専業主婦だった場合、Bさんは標準報酬月額の特例の申出ができるのでしょうか?
〔A5〕 できます。
育児休業者職場復帰給付金(雇用保険の制度)
育児休業者職場復帰給付金とは、育児休業基本給付金を受給した被保険者が、育児休業を終了したのちに職場復帰し、引き続き6ヵ月以上雇用されている場合に支給される制度です。先日、この「育児休業者職場復帰給付金」について、同業の社労士の方から、教えていただいた話がありますので、ここで紹介させていただきます。
〔Q〕 A社で育児休業をしている鈴木さんがいます。鈴木さんはA社を退職して、退職日の翌日にB社に就職しました。この場合、育児休業者職場復帰給付金を受給することは可能でしょうか?
〔A〕 A社とB社の被保険者期間に空白期間がなければ、育児休業者職場復帰給付金を受給することができます。
※前職からの被保険者期間に空白がなければ、勤めている会社が違っても、育児休業者職場復帰給付金を受給することができるのがポイントです。
