高齢者の賃金設計
高齢者の方のタイ プ別給与の決定方法とは?
高齢者の方を雇用していくためには、年齢や勤続年数などによる給与から、 仕事の難しさや成果による給与に移行していくことが必要になります。つま り、難しい仕事をする方には高い給与を、そうでない方や短時間勤務の方には低い給与を設定するわけです。高齢者の方の分類方法
1 付加価値の高い仕事を担当するかしないかで2つに分類する2 フルタイム勤務か短時間勤務かで2つに分類する
3 1と2の組み合わせにより、合計4つに分類できる
4つの分類とは?
1 付加価値の高い仕事を担当し、フルタイム勤務2 定型的な業務を担当し、フルタイム勤務
3 付加価値の高い仕事を担当し、短時間勤務
4 定型的な業務を担当し、短時間勤務
分類のまとめ
高齢者の方を4つのタイプに分類して、そのタイプ別に給与 を支払うことで、給与の決定をスムーズに行うことができます。 例えば、「付加価値の高い仕事を担当するフルタイム勤務の場合は、正社員時代と同程度の給与」「定型的な業務を担当しするフルタイム勤務の場合は、正社員時代の6割の給与」というように給与を決定していきます。最適な賃金設計は、労使双方にメリットがあります
急激な高齢化の進展するもとで、国は高齢者の雇用を継続するために様々な制度を設けていますが、これらに関して誤解が多いのも事実です。例えば、年金に関して、「60歳から受け取るより65歳から受け取るのが得だ。」という思い込みをしている方も多くいらっしゃいます。しかし、一度でも会社勤めをし厚生年金に加入していた方であれば、このようなケースには当てはまりません。
在職老齢年金(会社勤めをしながらでももらえる年金)と高年齢雇用継続給付(ハローワークからの給付)をフル活用した賃金設定をすることにより、ベテラン従業員の方の知識・経験・人脈を生かしつつ、会社の人件費を大幅に減らすことが可能になります。
実例で確認してみましょう
例:60歳になったときの給与額 41万円、老齢厚生年金 150万円、前年の賞与 60万円| 給与額 41万円 | 給与額 35万円 | 給与額 24万5千円 | |||
| 給与額 | 410,000 | 給与額 | 350,000 | 給与額 | 245,000 |
| 老齢厚生年金 | 0 | 老齢厚生年金 | 0 | 老齢厚生年金 | 43,100 |
| 雇用継続給付 | 0 | 雇用継続給付 | 0 | 雇用継続給付 | 36,750 |
| 総収入合計 | 410,000 | 総収入合計 | 350,000 | 総収入合計 | 324,850 |
| 控除額合計 | 70,781 | 控除額合計 | 60,512 | 控除額合計 | 39,742 |
| 本人手取 | 339,219 | 本人手取 | 289,488 | 本人手取 | 285,108 |
| 本人手取年額 | 4,070,628 | 本人手取年額 | 3,473,856 | 本人手取年額 | 3,421,296 |
| 会社負担年額 | 5,560,056 | 会社負(年額 | 4,760,616 | 会社負(年額 | 3,315,336 |
給与額を24万5千円にした場合には、60歳になったときの給与額と比べ、本人の手取額は約16%の減額になりますが、会社負担額は約40%減ることになります。
また、給与額を24万5千円に設定した場合と35万円に設定した場合を比較すると、本人の手取額はほとんど変りませんが、会社負担額が年額で 1,445,280円も減少していますので、労使双方にメリットがあるといえます。
!この金額は、あくまで一例です。賃金設計については、従業員の方の年金額等により変わります。
高田社会保険労務士事務所の基本方針
高田社会保険労務士事務所では、在職老齢年金と高年齢雇用継続給付をフル活用した賃金設定を行うだけではなく、賃金設計の内容を従業員の方に説明し、その内容を理解してもらうようにしています。従業員への説明まで行うのはなぜか?
高齢者の方の賃金設計を導入する場合に一番大切なことは、手取りの金額がどうなるかということを含め、賃金設計の内容を理解してもらうことが大切だと考えているからです。
今まで給与所得だけであったのが、在職老齢年金と高年齢雇用継続給付が加わることで、それぞれの入金日も異なることもあり、賃金設計の内容を理解していない場合、混乱するケースも多くあります。このようなことを防ぐためには、従業員の方が賃金設計に理解をすることが大切だと思うからです。
